現役MRが考えた製薬業界の今後と年収を下げない人生計画【若手・中堅必読】
「毎年、内資外資問わず製薬業界のリストラがありますよね。。。
基本的には40歳以上の社員が対象らしいですが、中には30歳以上の場合もありますね。。
福利厚生なんかもカットされる危険性がありますし、、、この業界厳しくなってきました。
僕は残り30年以上働かないといけない若手MRなので、、、、それを思うと不安です」
今の若手MR・中堅MRには2つの不安があります。
年収のカット
【将来の雇用】
今後も医療費抑制の流れを受けて、主力品のさらなる薬価ダウンが待ち構えています。
結果、経営不振になる会社が多くなるでしょう。
2018年10月には時代に逆行してMRを増やしていたノボノルディスクまで薬価改定を理由に早期退職を行いました。
2019年にはノバルティスまでも早期退職を行う事を発表しています。
今後、製薬業界はリストラも進み、今は若いので会社に残れたとしても、自分が40歳や50歳になった時、今と同じような事になるんじゃないかと。。。
そんな将来の不安があります。
【年収カット】
利益が厳しくなり、給料や手当をカットする。
自然な流れですよね。。。
高収入を目的に入社した人にとっては、給料カット(福利厚生カット)は死活問題であります。
実際、MSDや武田薬品、エーザイの大手企業も手当の廃止がここ数年でありました。
そのためMR間の転職も多いのですが、MRの将来性に限界を感じて、CROや薬剤師になる人も最近出てきています。
これがもっぱら、最近のMR業界の流れであります。
10年以上務めた中堅MRが若手MRの今後のキャリアを真剣に考えてみましたので、あなたのキャリアプランにおいて参考になれば嬉しい限りです。
目次
- 製薬業界の今後を現役MRが大胆予測【2018年度薬価改定は国から製薬業界への大きなメッセージ】
- 製薬業界の今後を占ううえで、2018年度の薬価改定の各社改定率をまとめてみました
- 内資系製薬会社の今後は厳しい時代が待ち構えている
- 制度から見る今後の製薬業界:まとめ1
- 現在の製薬業界の売り方は今後に通用しない。MRのビジネスモデルは既にオワコンだ
- 今後の製薬業界にとって2018年は変革の年
- MRの働き方から見る今後の製薬業界:まとめ2
- だけどMRという職種はなくならない
- 今後の製薬会社のパイプラインから考えるこれから伸びる領域、終わる領域
- 外資系MRが今後の製薬業界で楽しく仕事ができる理由
- 外資に転職を考えるならタイミングが重要
- 【おまけ】ホリエモン番組で堀江貴文さんが製薬業界、MRの今後・将来を切っていた。
- 今後の製薬業界を考えて、若手・中堅MRが今の年収を下げない人生計画
- まとめ
製薬業界の今後を現役MRが大胆予測【2018年度薬価改定は国から製薬業界への大きなメッセージ】
今後、勝ち組と負け組の差が大きく出る世界が待ち構えています。
これは異論の余地がないでしょう。
その勝ち組とは大手外資系製薬会社。負け組は内資系製薬会社を示します。
それはなぜなのか??色々な角度から予想していきます。
製薬会社のビジネスモデルは自社医薬品を販売し、利益を出し、次の新薬の開発に投資するものです。
自社開発したものほど、高い利益率が出ます。
逆に導入品は報酬が開発会社に発生するので、利益率は下がります。
薬価を決定するのは日本国であり、製薬企業がコントロールできない部分にジレンマがあります。
決められた薬価も2年に1度の薬価改定で売り上げが減る苦しみを味わってきました。
そこで内資系製薬会社を中心に「新薬創出・適応外薬解消等促進加算(略:新薬創出加算)」が国へ要望され、2012年から導入された背景があります。
製薬業界の今後を新薬創出加算の切り口から分析
新薬創出加算制度の見直しが2018年度の薬価改定で行われました。
結果、今まで加算対象が約820品目ありましたが、約540品目へ、大幅減少しました。
大幅な薬価ダウンは、製薬会社にとっては死活問題です。
さらに、2020年には毎年薬価改定を国は目指しています。
で、話を戻します。
主に新薬創出加算の項目で改定になったのは下記の点です。
希少疾病医薬品を中心に真に革新性・有用性のある医薬品に限定する
加算に算定する定数も新薬の承認数などで企業区分を設けた
薬価ダウンにスポットが当たっていますが、個人的にこちらの方が企業にとってはインパクトが大きいです。
今回の改定では新設の項目なので、差は小さくしていますが、今後の改定ではさらに大きなものにする可能性があると厚労省は発表しています。
本当に新薬を承認し続けないと会社の経営が苦しくなることが今後予想されます。
この点で大手外資>内資系が勝ち組になる可能性が高いんです。
希少疾病医薬品を中心に「真に革新的・有用性のある医薬品に限定する」
新規作用機序の医薬品でも発売後3年以内、3番手以内でないと適応にならない。。
今まで新薬創出加算の適応になっていた薬剤も外れています。
タケキャブが大きくあげられていましたが、今回の薬価改定で最大25%の引き下げをになっています。
2018年度、新薬創出加算取得数ランキング
取得が厳しくなった新薬創出加算ですが、利益の確保には薬価低下を免れる新薬創出加算の取得は必須であり、この数によって企業が生き残れる可能性が左右されます。
2018年度のランキングは次の通りです。
1 ノバルティス(25成分45品目)
2 ファイザー(23成分47品目)
3 サノフィ(21成分26品目)
4 ヤンセン(18成分29品目)
5 中外製薬(11成分22品目)
6 MSD(10成分18品目)
7 グラクソ・スミスクライン(9成分23品目)
8 協和発酵キリン(8成分18品目)
8 武田薬品(8成分15品目)
8 ノーベルファーマ(8成分9品目)
ノバルティスから始まり上位7社は外資系企業です(中外製薬をロシュとカウントしています)
武田薬品、協和発酵キリンが8位に滑り込みましたが、TOP10は外資系製薬会社ばかりです。
研究開発費も国内1位の武田薬品と全世界1位のロシュでは約4倍違いますので、今後この差は広がることが予想されます。
長期収載品中心経営が今後、製薬業界で厳しくなることは皆が分かっている事
数年前を振り返るとAGブームがありました。
先発会社が認定した後発医薬品会社は先発会社の特許の壁を乗り越えられるため、ほぼ先発品と同じものを作れます。
「発売も数か月早く出せ、先発医薬品とほぼ同じ、安定供給も期待できます」
こんな条件であれば、ほぼAGの後発品が普及します。
「時期に自社医薬品が後発品に変わるのであれば、自分の利益になるAGを販売する」
この戦略に一部の内資系メーカーが舵を取りました。
特に第一三共がこの流れに一番乗っていると思われます。
ARBという降圧薬の「オルメテック」「ミカルディス」のAGを第一三共が扱っています。
オルメテックは自社製品ですが、ミカルディスは他社品です。
この戦略のおかげで、国内首位の売上を昨年は残すことができましたが、今後厳しい現状が待ち構えていることを以下で説明します。
利益率の低いビジネスを行うことは自分から首を絞めていることになる良い例です。
後発品のある先発医薬品の薬価が大幅に引き下げられる。さらに、、、
AGの戦略は、今回の薬価改定で国からハシゴを外されたようになっています。
引用:ダイヤモンドオンライン(http://diamond.jp/articles/-/152586)
急な方向転換ではありませんが、いずれ後発品と同じ値段になります。
コスト(人件費、工場など)の費用ばかりがかかり、利益が薄い企業になってしまいます。
そのため先日、塩野義が生産子会社に販売権を移管するニュースがありましたね。
外資系は既にその形を構築しているため、直販の会社もあります。
噂で聞いたのですが、長期収載品に対する対応でかなり人件費のコストがかかっているようです。
そのため本社はリストラをする前に、長期収載品を移管して、MR数を適正人数に見直す狙いもあるようですよ。
さらに、国が進めている後発品促進政策ですが、条件が揃えば、後発品のある先発医薬品でも後発品として扱われないようになりました。
「どういうこと?」
薬価が後発品まで下がった医薬品に関しては、今まで後発品割合85%、80%などの水準で点数をつけていた分母から外れるという事です。
少し分かりづらいかもしれませんが、薬価が先発品≦後発品になれば、後発品を使ってもインセンティブはつかないという事です。
国としては薬価を下げるための後発品使用促進施策なので、薬価がそれ以下になれば、もうお役御免といった感じでしょうか。
そして、この薬価は確実に後発品以下になるように設定されるようになりました。
これを受けて大日本住友製薬がメトグルコを評価品目に組み込みました。
けど既に医療機関側では後発品対策で変更しているので、患者さんの切り替えを考えるとメリットが少なく、大日本住友製薬MRは四苦八苦しています。
2022年には長期収載品の市場は後発品に抜かれる?
長い間、長期収載品の恩恵を受けてきた日本の製薬会社は新薬ビジネスに急展開しないと生き残れなくなりました。
日本経済新聞の記事ですが、2022年には長期収載品の市場規模は後発品よりも小さくなります。
数字では初めて見ましたが、感覚的にもこれまでの論争からも納得の数値です。
やはりこれからは新薬ビジネスしか生き残れない可能性がありますね。
引用:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27058010X10C18A2SHA000/
製薬業界の今後を占ううえで、2018年度の薬価改定の各社改定率をまとめてみました
会社名 | 改定率 |
小野薬品 | 14%弱 |
キッセイ薬品 | 10%台 |
ベーリンガー | 7%台 |
アッヴィ | 7%台 |
第一三共 | 7%台 |
田辺三菱 | 7%台半ば |
大日本住友 | 7%台前半 |
ゼリア新薬 | 7% |
中外製薬 | 6.7% |
武田薬品 | 6%半ば |
ノバルティス | 6%前半 |
塩野義 | 6% |
協和発酵キリン | 6% |
アステラス | 5%台半ば |
エーザイ | 5%台半ば |
大塚製薬 | 5% |
参天製薬 | 4%台半ば |
業界平均が7.5%と発表されています。
よく考えてください。。。売り上げの7.5%がとある月を境に吹っ飛ぶわけです。。恐ろしい。。
例えば、あなたの今までの給与が50万円の人が、翌月から42万円になるんですよ。
額が大きければそれだけ経営が圧迫されます。。
恐るべし薬価改定ですが、2020年以降は毎年改定が待ち構えています。
内資系製薬会社の今後は厳しい時代が待ち構えている
持続的に成長しようと思えば自ずとパイプラインが重要になってきます。
パイプラインを充実させようと思うと開発費用が必要になります。
2017年と2018年の内資系企業の開発費の比較が発表されましたね。
引用:https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00475120
めちゃくちゃ厳しいですね。。
大手外資系製薬会社と比べても金額で大きく劣っているのに、2018年度はさらに下がっています。
早期退職も武田、アステラス、第一三共(示唆している)はあります。
そんな中なので、研究開発費に潤沢な資金を回せないのが現状です。
制度から見る今後の製薬業界:まとめ1
新薬創出加算みても、AG戦略をみても、新薬を作れる会社が勝ち組になる
研究開発力(費用)が劣る内資系企業は負ける可能性が高い
薬価制度の切り口から新薬創出加算と長期収載品を使って予想しました。
今回の改定でも相当なインパクトはありましたが、早く行動しないと手遅れになることは各製薬会社の幹部も感じている事だと思います。
今後どんどん会社全体の動きが加速していく事は予想され、どれもインパクトの大きいものになるでしょう。
次はMRのビジネスモデルの切り口から将来を予想していきます。
現在の製薬業界の売り方は今後に通用しない。MRのビジネスモデルは既にオワコンだ
「SOVをあげろ!1日に10人以上のDrにコールしろ!!講演会をしろ、説明会をしろ・・・」
大手製薬会社MR(プライマリー領域)は特に共感してもらえる内容ではないでしょうか?
昔も今の時代も製薬会社で求められているのはSOVを上げることです。
しかし、幹部の方とプライベートで飲む機会があり、教えてもらったのですが、
「SOVは、もういいだろ。。。」
と愚痴をこぼしていました。
個人的には、新薬に向けての活動を頑張ってほしい!とおっしゃっていました。(もちろんルールの範囲内で、、、)
マーケティングの方ともお話ししましたが、その方は会社の幹部はSOVが上がれば売上が上がっているので、指標としては分かりやすく、今はそれを追うしかない。
ただ、、、限界がきているのは個人的に理解していると。。。
本社の中枢部門を担う2人が同じことを思っています。
これはきっと社内でも変革が起こる可能性を示しています。
将来のパイプライン状況から製薬業界の今後を予想してみる
そもそもプライマリー領域が既にオワコンの可能性があります。(ノバルティスを除いて)
業界全体を見た時に、すでにプライマリー製品のパイプラインのタマがありません。
薬価改定も紹介して、新薬創出加算を取得する重要を解きましたが、「キーワードは希少疾病医薬品」です。
新薬創出加算の対象品で、高薬価、高い利益率を残すという意味でも企業にとって魅力的な分野にうつります。
しかもプライマリー分野ほどMR数がいらないので、固定費を減らせる!
最高のビジネスモデルであり、間違いなく希少疾病の流れが今後のトレンドとして加速していくでしょう。
今後の製薬業界にとって2018年は変革の年
年初、2018年は変革の年と業界誌はひっきりなしに、変革の特集を組んでいました。
それは2018年4月に診療報酬と介護報酬の同時改定により、製薬会社の経営が厳しくなることを予想していたためです。
あなたの会社は、どうでしょうか??
説明会費用が少なくなりましたか?
事務所が狭くなりましたか?
内勤の人が少なくなりましたか?
はたまた、早期退職が行われていたり、、、、
僕の会社は全国の事務所を徐々に閉鎖しています。
世界のTOP10に入るような、大手外資系製薬会社でこの状況です。
徹底的なコストカットに入っています。
一部の会社では、2018年に早期退職も行われていますよね。。。
改革は着実に行われていますが、それも外資系の方が早い印象です。
動きが早い分、痛手は最小限に抑えることができます。
先ほどの塩野義のニュースがいい例です。
やっぱり内資系は組合と交渉。。。で数か月にも渡って答えを出します。
もちろん外資も組合があれば、改定前に相談がありますよ。急な改定なんてまずありえませんが、、、
武田薬品のシャイアー合併も一つの流れ
驚きましたね。。。。
2018年末に製薬業界のフラッシュバックしても間違いなくNo1のネタです。
「あの武田薬品がシャイアーを!!」
いろいろ紆余曲折、記事を見ますが、個人的には大賛成です。
なぜなら、「希少疾病への参入」「莫大な研究開発費の確保」が容易にできるからです。
ただ本当の勝負はこれからです。
うまくいけば凄く魅力的な会社になる可能性があります。
少なくとも現在の武田薬品のMRからすると希少疾病医薬品の情報提供をできるチャンスが出たので、自身のキャリアの可能性が一気に広がったと思いますよ。
まぁー噂ではありますが、今回の合併・買収劇には日本国の承認も得てるらしいので、バックに日本国がついている!
安倍首相も日本の産業にクスリを入れているので、この新生武田工業を殺さないように、間違いなく薬価制度も変化していくでしょうね。
MRの働き方から見る今後の製薬業界:まとめ2
外資系製薬会社を中心に固定費を減らしつつある。この流れは内資も間違いなくおこる
今後、武田とシャイアーを破滅させない薬価制度に進む可能性がある
武田薬品もSOVでここまで大きくしてきました。
その武田薬品が希少疾病領域に参入です。
時代の変化を感じます。
国の方向も希少疾病のクスリの流れができつつあります。
だけどMRという職種はなくならない
製薬会社の一番の販売にかかる固定費は人件費と事務所の賃貸料です。
すでに事務所の賃貸料はフロアの閉鎖という形で外資系を中心に実施されています。
次は人件費です。
今後も間違いなく早期退職の実施で人件費が削減していくと思われます。
しかし、MRという職種は無くなりません。
今までがSOVを求めすぎるあまり、過剰になり過ぎていたんです。
実際アメリカと日本のMR数は数年前に同じくらいになったと聞いたことがあります。
ですので、MR数は今後適正な人数にするために早期退職を実施すると思われます。
あとMRがなくならない理由として、下記が挙げられます。
医師側(特に田舎)は未だにMRからの情報提供を期待している
PMS業務は実質MRが担っている
PMSは世界中の製薬会社で必須になっている業務です。
これがなくなれば、サリドマイド事件などの再来になるため、間違いなく製薬会社の責務として付きまわります。
一部の外資系企業ではPMS部隊ができたりしていますが、実質業務を遂行しているのはMRになります。
この事実は代えがたいもので、製薬会社の幹部も重々承知しています。
企業としては、PMS業務が遅れ、サリドマイド事件を引き起こしてしまえば、間違いなく会社が潰れます。
そのリスクを負ってまでMRをなくそうとは絶対しません。
医師側は未だにMRからの情報提供を期待している
どんなにインターネットが発達しようとも人から人への情報提供は求められています。
どの媒体を見ても、MRからの情報提供は医師側からとっても有益なものも多く、処方に影響を与えています。
この事実がある限り、MRはなくなりません。
特に田舎の医師はやる気が医学の発展のために常に知識を入れ続けようといった意識は薄いです。
未だに十数年前の薬を使いますし、新薬は怖くて使わないと言われます。
田舎を回っているのでよく分かりますが、本当に医療がガラパゴス化してるんです。
そんな状況の中、MR数を「0」にした企業がいれば、その会社と競合会社は一気に勢力を強め、シェアを80%以上にするでしょう。
売上が落ちた会社は研究開発もできませんので、潰れるのを待つだけです。
今後の製薬会社のパイプラインから考えるこれから伸びる領域、終わる領域
IFPMAから今後のパイプラインの領域別の品目数が発表されていました。
一概に多いから伸びる領域とはいえませんが、その領域に製薬会社の資金が注入されている事は間違いまりません!
つまり今後、将来性がある領域と言っても言い過ぎでないような気がします。
個人的に特長だと感じたのは、「感染症」の多さです。
世界の状況なのでマラリアなどアフリカ諸国を中心に感染症が萬栄していますので、感染症の開発が注力されていると予想されます。
その他は日本でも納得できる内容ではないでしょうか?
循環器・糖尿病のプライマリー領域は衰退して、ガン・神経系・免疫は伸びていきます。
ガンや免疫は1つの製剤で適応症もどんどん広がるものが多いので、開発資金で適応症の有無がうまれそうな雰囲気もしています。
その点からも内資でなく外資の方が同じ作用機序の薬でも分がありそうです。。。
詳細をご確認したい方は、IFPMA該当ページをご参照ください。
外資系MRが今後の製薬業界で楽しく仕事ができる理由
MRはなくなりません。
しかし、勝ち組と負け組の製薬会社は出てきます。
それは開発力や資金力で世界TOP10に入る会社のMRだと感じています。
そして、ノバルティス以外のプライマリー領域は終了するでしょう。
つまり、何度も言いますが、希少疾病MR時代の到来です。
希少疾病医薬品への開発が強化され、どんどんプライマリー製品が後発品に変わるためです。
僕はプライマリー領域と希少疾病領域を経験しました。
全然売り方が違います。
希少疾病領域の活動に慣れ始めたのも、1年以上かかりました。。
20代でまだ柔軟性がある時代に経験できたのは大きなことですが、その柔軟性がある中で1年以上かかったんです。
1度染みついた売り方は、なかなか取れませんでしたね。。。
しかもプライマリー時代はサボることをよく考えていたんですが、希少疾病になってからは、MR業務を楽しめるようになりました!
過去に記事にしていますので、興味ある方はご覧ください。
なぜならFDAがブレークスルー薬に指定されているのは外資系のパイプラインばかり
なぜ外資系なのか?
まだ、内資系MRで1生涯1企業で!と思っている人もいるかもしれません。
あと30年、、、あなたの会社は生き残れるでしょうか?
この2年でも大きく変わりました。
もう一度考えてみてください。。。
激動の製薬業界を生き残れますか?
僕が外資系を推すのは何度もお伝えしましたが、圧倒的な開発力があるからです。
例えばFDAは画期的な新薬を選定し、承認までのプロセスを早める仕組みがあります。
その薬に指定されているのが外資系企業の開発品ばかりですよ。
最近ではノバルティスとギリアドのCAR-T療法が注目を浴びています。
一度人体から取り出したT細胞に特定のプログラムを組み込んで、再び体内に戻します。
めちゃくちゃ画期的な方法ですね。
こんな製品を扱えるMRに慣れれば、先生からの問合せもバンバン来ますし、こんなチャンス外資系MRしかほぼ不可能です。
外資に転職を考えるならタイミングが重要
革新的なクスリの情報提供をしたくて外資系製薬会社のMRに転職をしようと思ったらタイミングが重要です。
外資系に10年勤務しているとある程度分かるんですが、超短期的な視点でしか、経営を考えていません。。。
だから大型新薬の上市前には確実に募集が大幅に行われます。
現在、とある外資系製薬会社は新製品(オンコロジー)の上市に備え、未経験者も募集しています。
転職エージェントに、これだけの大型募集であれば、勤務地もある程度指定できますよ!と言われました。
そんなサイクルで新製品上市のタイミングで大型募集が始まるのです。
そのタイミングさえ間違わなければ、外資系に転職は可能でしょう!
どの転職サイトで情報収集活動を行えばよいですか?
タイミングを逃さないためにも情報収集が重要です。
一番ベストな選択肢は転職サイトに登録する事です。
MRの転職は2パターンあります
・現役社員からのヘッドハンティング
・転職エージェントを通しての転職
正直、現役社員からのヘッドハンティングの場合は、しっかり自分で情報を収集して転職されることをおススメします。
一般的には転職エージェントを通しての転職が多いです。
その転職サイトの登録も、当然、数が多いほど良いと思います。
なぜなら、転職エージェントによって持ち込まれる案件が違うので、多くのエージェントと繋がっておくと有利です。
同じ案件でも紹介されるスピードが違ったりします。
ちなみに、僕はビズリーチを中心に情報収集活動をしています。
しつこい電話もないですし、情報収集もクローズド案件もあり、非常に役に立っています。
ビズリーチの無料登録の評価もしてみましたので、ご興味のある方は下記、記事もご覧ください。
【おまけ】ホリエモン番組で堀江貴文さんが製薬業界、MRの今後・将来を切っていた。
厳しい一言。。。笑)
学術レベルが医師レベルも一部は納得はしますが、AIがどこまで発達するかですね。。。
個人的にはそのAIの情報を元に医師とディスカッションできるスキルがあればいいんじゃないでしょうか?
だから製品知識よりは疾患知識が重要で、AIが教えてくれる知識をうまく噛み砕いて先生に伝えられる知識も必要ですね。
今後の製薬業界を考えて、若手・中堅MRが今の年収を下げない人生計画
今では製薬会社の今後を様々な切り口から分析し、外資系MRがいいよって書きました。
けど、、、、若手MR、中堅MRの僕たちが40歳や50歳になった時、、同じような早期退職が募集されても、、、同じような選択はできないです。
なぜなら、MRの市場価値は35歳をピークに落ちていくためです。
MRの職業はなくならないが、有事に備えて準備する必要はある
人生プランを若いうちから考えておく必要があります。
このブログで言っている
「経済的独立した状態」
を目指して若いうちから人生逆算して行動すべきなのです。
高収入のMRの年収を下げない、具体的なプランを考えてみましたので、参考頂ければ幸いです。
①MRから本社の内勤業務に異動して、製薬業界に骨を埋める
一番想像しやすいですね!
ずっとMRとして活躍するにしても、30代前半までに本社勤務を1度経験しておくと市場価値は一気に上がります。
そのまま内勤スタッフとして活躍するのもアリですし、MRに戻っても万が一のときの転職が容易にできます。
そのためには、社内の評価を上げる必要がありますので、それに関しては別記事にまとめています。
②MR・所長として現場でずっと働き続ける(ただし、有事に酔萎えてゆっくり資産形成を行う)
そこそこリスクはありますが、このプランは多くの人に当てはまるんじゃないでしょうか?
MRは80%は現場でキャリアを終了します。
僕も現場が一番楽しいので、このプランを突き進んでいますが、お金の心配は常にあります。
経済的独立を目指す意味でも投資など副業は必須だと思います。
僕がおススメする副業もまとめていますので、ご興味のある方は下記記事をご覧ください。
③40歳代でMRからのセミリタイアを目指して、20代からアクティブに資産形成をする
僕は基本的に②を突き進んでいますが、家族の事がそれ以上好きなので、単身赴任が想像できません。
同じ地域でずっとMRをできれば一番なんですが、できなかった時のために、今はアクティブに資産形成をしています。
結構しんどい時もありますが、いつも支えてくれている家族を思うと頑張ろうと思って社内外の活動に一生懸命ですね!
下記記事は僕の資産形成のノウハウが詰まった記事になります。お金を殖やしたい方は自己責任で情報などを活用して運用してください!
ご参考までに、10万円を年利4%で運用した場合、下記のようになりますよ。(世界は最低4%の複利運用だと言われていますよ)
そのため海外の保険の運用利率は4%です。日本ではありえない数字ですよね!
※赤が複利運用、緑が単利運用、黒が投資金額
10年後 1448万円
20年後 3583万円
30年後 6745万円
④20代:MRでアクティブに資産形成。30代で薬剤師としてのキャリアを考え、40代で派遣薬剤師2回/週程度の生活
薬剤師しか無理です。。。
けどめっちゃ理想的な生活だと僕は感じます。
先輩が先日会社を退社されました。
理由は「30代のうちに薬剤師を経験しておかないと、それ以降はできない。。。」
バリバリMRとして働いていたので、会社からも慰留されたそうですが、先輩の意見に大賛成です。
しかも女性だったので、なおさらです。
まとめ
人生を逆算して考え、今すべき事を明確にする
常に有事に備えて投資を行い、お金に働いてもらう環境を作る
さっきも内資系の企業の友人から早期退職のインフォメーションが流れてきたと連絡がありました。
2018年は変革の年になりますし、この流れに残された社員は非常に厳しくなることが予想されます。
手遅れになる前に絶対行動を起こすべきですし、MRほど自由度が高く、面白い仕事って少ないと思います。
この記事を読んで、行動を起こしあなたのMR人生が、より豊かになれば非常に喜ばしい事です。