転籍を目指すコントラクトMRの勤務地について、現役CSO社員で製薬業界10年超の僕が考えてみた
こんにちは、ユウトです。
製薬業界で働いて10年以上が経ちました、僕は正社員▶コントラクトMRとキャリアを積んでいます。
そして、再びコントラクトMR▶正社員を目指しています。
一見、理解しがたいキャリアを歩んでいますが、コントラクトMR▶正社員を目指そうと思ったのは、多くの人にMRになって欲しいからです。
詳しくは過去の記事をご参照ください。
関連記事:【コントラクトMRのブログ】年収1000万円を捨てて、CSOの世界に飛び込んだもう一つの理由
未経験や後発品MRが先発メーカーMRに就職しようとするといくつかのハードルがあります。
そのハードルを克服するためにコントラクトMRを経験する事は王道です。
しかしながら全国転勤可能が条件のMR。
僕に、よく頂く相談のジャンルも勤務地のモノが多いです。
今までの経験を踏まえて、転籍を目指すコントラクトMRにとって、都会と地方に差はあるのか考えてみました。
あくまでも「転籍」を考えた目線なので、生活のQOLは無視しています。
その点、ご理解の上、読み進めてもらえれば嬉しいです。
それでは本編をお楽しみください。
目次
転籍を狙うコントラクトMRの勤務地はどこがベスト?
ぶっちゃけ、人によって異なります。
僕は転籍を目指すなら、地方勤務を推していますが、別の人に聞いてみると都会という意見もあります。
転籍を目指す事を考えた時、1番優先しなければいけない事は勤務地ではなく、派遣先(クライアント) and CSOの評価を高める事ができるかです。。。
確実に評価を高めるためには、数字の達成率を支店で上位になることが手っ取り早いです(MRは営業なので…)
ですので、数字を伸ばすという視点で、都会と地方を比べてみました。
都会のメリット(=地方のデメリット)
都会を回るメリットについて考えてみました。
逆を言えば地方のデメリットになります。
【都会のメリット】
①移動距離が少なく、訪問件数を稼ぐことができる
②顧客と仲良くなりやすい
③新規患者が多い(年齢層が若い)
④新薬に抵抗がない医師が多い
➄本社スタッフと繋がることが容易
【地方のデメリット】
❶移動距離が長く、訪問件数が限られる
❷顧客と仲良くなりにくい
❸新規患者が少ない(年齢層が高い)
❹新薬に抵抗がある
❺本社スタッフの足が重い
①移動距離が少なく、訪問件数を稼ぐことができる
物理的にクリニック間の距離が近いので、多くの施設を訪問することが可能です。
数字を上げるためには、訪問量は絶対です。
普通に考えて、どの薬剤でも訪問していなかったら数字は下がりますし…
ちなみに、MRの担当範囲は市場の大きさで決まります。
都会は人口も多いので、エリアは狭くなりますね。
②顧客と仲良くなりやすい
都会は地方から多くの人が移住しているので、あなたの出身地や趣味などバックグラウンドは関係ありません。
担当する医師の出身地が、地方の田舎という事はよくあります。
逆に地方の医師は、出身がその土地だという事が頻繁です。
大学の派閥も都会と比べると少なく、シンプルなピラミッド構造になっているケースが多いです。
③新規患者が多い
慢性疾患の場合、新規患者が多いと助かります。
なぜなら、薬を競合他社の製品から切替える(=変薬)ハードルは高いからです。
普通に考えて、うまくコントロールできているのに医師の判断で薬を変えてしまうと、副作用でも出たら医師と患者の信用問題に発展します…
新規患者であれば何も服薬していないので、薬剤を出しやすくなります。
医師が納得すれば、翌日から処方に跳ね返るのが、新規患者の多い都会のメリットです。
➃新薬に抵抗がない医師が多い
都会の医師は、周りに競合のクリニックが多く、常に新しいモノを取り入れようとどん欲です。
そのため新薬が発売すれば、すぐに採用→処方に至るケースが多いです。
新薬上市時に、コントラクトMRの需要が高まりますが、件数を稼いで売上を伸ばすのは都会の常とう手段かもしれませんね。
➄本社スタッフと繋がることが容易
数字を伸ばすと目立ちます。
本社スタッフは、数字を伸ばしている人にスポットを当てて、取り上げようとします。
都会であれば、交通の便もよく日帰りできるので、本社スタッフは気軽に行けます。
本社スタッフと仲良くなると、「〇〇さんは凄く優秀だよ」と自分の知らない場所で推してくれる事もあります。
第三者からの評判は、最大の評価アップ方法なので、本社スタッフと繋がることは重要だったりします。
都会のデメリット(地方のメリット)
良いところばかりではなく、都会を担当するデメリットもあります。
もちろんその逆は地方のメリットになります。
【都会のデメリット】
❶訪問規制が厳しい(特に病院)
❷MSはほぼ配送のみ
❸患者の年齢層が低いので、再来院率が低い(慢性疾患の場合)
【地方のメリット】
①訪問規制がまだ緩やか
②処方に影響を与えるMSも多く存在
③患者の年齢層が高いので、再来院率は高い(慢性疾患の場合)
訪問規制が厳しい(特に病院)
病院を中心にMRの訪問を規制している施設が非常に多いです。
しかも完全アポイント制を導入している施設が多いです。
講演会の演者依頼や説明会が頻繁にできれば面会も容易ですが、経費が限られていますので、厳しいの一言です…
接待はできませんので、医師のインサイトに入ることは非常に難しく、薬剤だけの勝負になってしいます。
逆に、地方は訪問規制がそこまで厳しくありません。
医師に頻繁に面会するチャンスもありますので、同じような薬剤であれば、コンタクト力で自社製品を多く選んでくれることはできます。
MSはほぼ配送のみ
医薬分業が当たり前になり、MSは薬局に訪問するのみで、処方医に面会しなくなりました。
その結果、処方に影響を及ぼすMSが以前より少なくなりました。
ひと昔前は、MSが開業する時からお世話し、説明会や忘年会などのイベントを全て牛耳っているMSも珍しくはありませんでした。
そのため、MRも強いMSにお願いしていましたが、今、そのようなMSは格段に少なくなりました。
特に、都会では顕著です。
まだ地方では、処方医に影響を持っているMSはいます。
MSからのプロモーションを味方につけることができれば、自社医薬品は伸びますからね。
極論、MSの力で納入価も安くすることができますので、割引率が高く、薬剤に問題がなければ間違いなく処方数は増えます。
患者の年齢層が低いので、再来院率が低い(慢性疾患の場合)
都会のメリットに「新規の患者が多い」と書きました。
新規の患者が多いと処方機会が多く、自社医薬品の売上も上がりやすいです。
しかしながら、自覚症状が低い慢性疾患の場合、2回目以降の再来院率が低くなります。
ご自身を思い返してみると容易に想像ができますね。
会社の健康診断で引っかかった高血圧を受診しますか?
しない人もいますが、とりあえず1回だけって人もいると思います。
ましては1年間継続して診察を継続した人は数%の人でしょう。
逆に地方では患者の年齢層が高いので、再来院率が高いです。
年齢が上がるにつれて、自分の健康には気を付けます。(話題も自然と健康になります)
まとめ
転籍を目指すコントラクトMRの勤務地について、都会 or 地方の視点で書いてみました。
転籍を考えた時、勤務地については重要でなく、自分の担当エリアで数字をどれだけ伸ばすことができるのか!
「転籍」するためには、これが重要になってきます。
都会と地方は環境が違うので、数字を伸ばすことができる環境を見極めれば良いと思います。
ただ、それ以上に重要なのが、先発メーカーのプロジェクトに配属される事です。
理由は、転籍後の環境を考えると、先発メーカーの方が待遇は良いからです。
私が情報発信している目的として、MRから経済的独立をめざす事を掲げています。
そのためには、先発メーカーとしてMRになることが重要です。
CSOの社員として、コントラクトMRとして働いていますが、先発メーカーの多いCSOと少ないCSOがあるかも…と感じています。
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未経験や後発品MRが実際利用して、満足した転職サイトの情報も併せて載せておきますので、ご興味のある方は関連記事からご参照ください。
関連記事:本当に役立った未経験からMRになるための転職サイト【25人超の経験者にインタビュー】
最後までありがとうございました。