製薬会社の謎…今だからこそ、営業のやり方を変えて欲しい。
こんにちは、ユウトです。
10年以上MRをしていて、製薬会社の謎の1つに『競合を意識し過ぎている』と常日頃感じています。
さて、先日以下のツイートをしました。
どんな領域でも、全製薬会社がフルコミットで患者啓発すれば、メリットしかないと思うんだけど…
競合を凄く意識し過ぎてるね。
— ともちん (@yutomr55) January 29, 2019
どんな領域でも、全製薬会社がフルコミットで患者啓発すれば、メリットしかないと思うんだけど…
競合を凄く意識し過ぎてるね。
上記ツイートをした理由を書いていきますね。
目次
製薬会社の謎…今だからこそ営業のやり方を変えて欲しい
もっと患者啓発や患者教育に力をして欲しい!!
現在の製薬会社幹部の思考
会社は競合と自社医薬品のシェアを意識しています。
実際の会議で意識される部分として、以下のやり取りがあります。
・競合が〇月に出るから、注意しよう。
・競合と比べて、効果で自社製品は勝っているから、効果推しだ!
・競合はどんな活動をしているか調査してこい。
製薬会社は、本来の目的を失ってはいけない
大手製薬会社の企業理念は以下の通りです。
武田薬品:優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する
アステラス製薬:先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する
第一三共:革新的医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供することで、世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する
エーザイ:患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を考え、そのべネフィット向上を第一義とし、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足する
中外:すべての革新は患者さんのために
ファイザー:患者さんの生活を大きく改善する革新的な治療法を提供する
ノバルティス:より充実したすこやかな毎日のために新しい発想で医療に貢献する
大手に限らず、どの会社も患者さんの健康のために貢献することが最大のミッションです。
会社の理念を追求すれば、MRの仕事はもっと楽しくなる
人々の健康に貢献するための考え方として、2軸あります。
【人々の健康に貢献する方法】
・患者さんの治療に自社医薬品を使用してもらう
・病気に気付いていない、治療を断念する患者さんを教育
患者さんの治療に自社医薬品を使用してもらう
MR本来の仕事でもあります。
自社医薬品の適正使用促進に繋がります。
新薬や適応追加、新しいデータが更新された時に、重要になってくる活動です。
病気に気付いていない、治療を断念する患者さんの教育
製薬会社が総力をあげて、この分野に力を入れて欲しいです。
これからの時代、MR・製薬会社も1人1人の患者さんの人生に関わることが重要です。
製薬会社は、様々なケースで困っている患者さんは多い事を知るべきです。
例えば、
うつや強迫性障害、多動性などの精神障害は疾患に気付きにくく、年間、糖尿病患者の51万人が治療を中断しています。
これらの患者さんのために関係する製薬会社が総力で啓蒙すれば、企業理念に基づいた活動に繋がると思っています。
さらに多くの患者さんに自社医薬品を届けられる機会が出てきます。
そうすれば、MRの活動に幅が出ます。
このような活動は、医師や医療関係者の満足度も上げますので、MRとしてもやりがいを感じる時が増えます!
患者啓発の座談会とか既にやってるよ
そんな活動、既に活動しているよと意見を頂くかもしれません。
個人的に、まだまだ足りないと思っています。
公競規などの問題でどれだけできるか分かりませんが、以前爪白癬のCMでノバルティスが患者啓発を行っていました。
それくらい大胆に行わないと患者さんは掘り起こせないと思っています。
市民公開講座や座談会などは患者さんが自主的に申込む形なので、意識が高い人を対象としています。
意識が低い人へのアプローチも考えるべきです。
【爪白癬CM】
営利企業だから仕方がない部分もある
一方で、製薬会社も営利企業だから、患者教育のような慈善事業は必要ないといった意見も頂きます。
冷静に考えて以下の2パターンを考えてみましょう
【想定される2パターン】
①患者総人数が1,000人で、自社医薬品のシェア20%
②患者総人数が10,000人で、自社医薬品のシェア10%
※分かりやすいように、自社医薬品の年間薬価を100万円とします。
①患者総人数が100万人で、自社医薬品のシェア20%
1,000(人)×20(%)×100万(円)=2,000万円
②患者総人数が10,000人で、自社医薬品のシェア10%
10,000(人)×10(%)×100万(円)=1億円
患者さんを発掘した場合やドロップアウトの患者さんを阻止した場合の方が、売上は伸びる計算になります。
ただ、自社医薬品のシェアが0%ならやる価値がありません…
資本力がある会社しかできない
今回は理想論かもしれません。
もちろん、以下のように厳しいだろうな…と思っている部分もあります。
この方針なら、売上アップには数年間、辛抱しなければならない。
短期的な数字を求められている会社幹部には厳しい。
そのため、資金に一定の余裕がある会社しかこのような大胆な施策はできない。
そのため、資金力のある会社に入社しなければ、このビジネスモデルは厳しいだろうな…と思います。
今後どうなっていくのか分かりませんが、興味ある方はタイミングを見て資金力のある会社に転職することもアリかもしれませんね。
そんな時、情報収集目的でも、圧倒的にビズリーチはおススメです。
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